《実話》Ｌａｓｔ Ｌｏｖｅ〜命を懸けた愛〜

父親の言葉を聞いた弘樹の顔から、微かに笑みが零れた。

英美は何が『わかった。』のか、わからず、キョトンとした顔で、父親の顔と弘樹の顔を見比べる。

そして、母親は驚き目を丸くして父親を見ている。

「あなた？
何をおっしゃってるんです？」

母親は父親が何を言いたいのか理解して、父親に言葉を投げ掛けた。

理解できてないのは、英美だけだった。

「もうええやろ。」

父親は母親を見てまた呟いた。

父親の言葉を聞いた母親は俯き、黙ってしまった。