落ちない彼の落とし方☆
「こんにちはー」
軽音楽部の部室のドアを開けて挨拶。
部室には、部長の栗原先輩が。
「おー、木下、ちょーどよかった」
栗原先輩がこっちを見る。
「なんですか?」
「俺これからクラス会行かなくちゃだから、このパンフレットの束から2013年の探してくれない?」
栗原先輩は、男なのに体重が43kg。細い、というので有名だ。けれどドラムの上手さは部で1位。難部先輩と同じ高3の先輩である。
「了解です!」
私は返事をして、パンフレットに手を伸ばす。
「ありがと!行ってくるー」
栗原先輩が部室を出る音がした後、すぐまたドアが開いた。
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