星屑のバラード
「落ち着いたか?」

「取り乱してごめんなさい…」

「落ち着いたようでよかったよ」

「あの…」

「あぁ、ごめん、目が覚めて知らない男が隣にいたらびっくりするよな」

「昨日たまたま、あんたの歌を聴いててさ、一緒に救急車に乗ってきた」

「俺、あの駅の近くだからさ」

「あの…お名前聞いてもいいですか?」

「あぁ、ごめんごめん」

「俺は結城 翔
こう見えて小学校や中学校でスクールカウンセラーしてる、臨床心理士ってやつね」

「今、信じられないって顔した」

「えっ?!そんなことないです!!」

「こっちは職業柄そういうの見抜くの得意だから」

「あ、翔って呼んでくれていいから」

「名前なんていうの?」

「波野 ハナです」

「ハナって本名だったんだ」

「そうです、あんまりいい名前思いつかなかったから、そのまま…」

「ハナっていい名前だよな」

「そうですか?」

「うん、キレイで可愛らしい名前」

「嬉しい…ありがとうございます」

「あ、そろそろ先生呼ぶか、ちょっと盛り上がっちゃったな」



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