星屑のバラード
さっき、咲季さんの言ってた力ってなんだろ?

翔、過去に何かあったのかな…


「お風呂、ありがとう」

「気持ちよかった」

「お、おかえり〜、それはよかった」

「じゃあ、俺入ってくるな」

「うん、ゆっくりしてきて」

「はいよ」


翔がお風呂に行くと、孤独感が思いきり押し寄せてきた

さみしくて、辛くて、意味わかんない…

さっきまですごく楽しかったのに

涙が止まらなかった



「ただいま〜」

「あれ、ハナ?」

「起きてる?」

「あ、ごめん、ちょっと横になってた…」

「ハナ、泣いてたでしょ?」

「えっ?そんなことない…」

「もう、嘘つかなくていいから」

「不安になっちゃった?」

「うん…」

「もうずっと、毎晩こんな感じなの…」

「夜がこわい…」

翔がわたしの隣に座って、そっと抱きしめてくれる

「一緒にいるから、もう大丈夫だよ」

「ハナ、ひとりで寝るの辛かったら一緒に寝る?もちろんハナが怖いなって感じることはしない」

「ハナが決めていい」

「うん…」

「やっぱり、ひとりで寝るのこわいから翔と一緒にいたい」

「わかった、じゃあおいで」




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