冷たい彼は旦那さま
だから、大地の気持ちにもちゃんと答えなきゃ。
幼馴染みとしてではなく、一人の男の子として意識して……。
「私ー……んぐっ!?」
言葉を繋げようとした時大地が私の口元を掌で抑えた。
「答えは、要らない。まだ、俺は幼馴染みだからな…」
切なそうに、悔しそうに笑った大地。
胸が痛くて、苦しくなった。
大地の優しさが、胸に突き刺さる。
私も分かるから。
好きな人に、他に好きな人がいる苦しさや切なさは私もわかる。