冷たい彼は旦那さま
「遥の好きなようにしていいから」
頼むから好きなようにしないでくれ。
俺の見えるところにいてくれ。
他の事なんか考える事が出来なくなるぐらいに、俺を好きになって。
なんてこと、願う事しか出来ないなんてガキ。
「私がここにいたら迷惑ですか?なんで、っ、近付こうとすれば、離れていくんですか?翼さんのバカっ!」
そう、バカしか言えないぐらい遥を求めてる。
泣いている遥を今すぐ抱きしめてあげたい。
泣くなっていって、触れたい。
そんな資格俺には無いのに。
この気持ちを伝える事ができたなら、どれ程楽になるんだろ?
伝えたくても伝えられない気持ちが、溢れそうになる所を抑える。