冷たい彼は旦那さま
「俺の中でもずっと遥は一番。何年も前から一番」
そう。ずっと一番大切な人だった。
それは今も変わらない。
家族としてなんかじゃない、一人の女として。
「遥……。今日は絶対居てよ」
何でだろう。遥が帰ってきたら居ない気がした。
そんな事あるはずないのに、ただ、何かが引っかかっていた。
「はい……。絶対に居ますよ」
その言葉だけでも、満足しない。
「翼さんが、大好き……」
「俺も………」
たとえ、違う大好きでも。