冷たい彼は旦那さま


たどり着いたのは体育館の裏。


誰も来そうにない、人気のない場所だ。


だけど、一人だけ私たちを待ってかのようにそこに立っていた。


どこかで見たような後姿。


「ねぇ、連れてきたよ」


そう言われて、待っていた人がこっちへと振り返る。


「な、んで………」


血の気がサーっと一気に引いて行ったのが分かった。


< 276 / 427 >

この作品をシェア

pagetop