冷たい彼は旦那さま


「あのね。あの出来事から私と翼の間に妙な空気があってね。私がご飯に行こうって言っても断るばかりなの」


ニコッと笑いながら近付いてくる。


ゾッと背筋が凍った。


逃げなきゃと思い振り向くと、クスクスと笑いながら私を案内した子達が逃がさないと言うように腕を掴む。


「ねえ、遥ちゃん?何でだと思う?」


「何が、ですか?」


ぎこちなくなる口調。


微かに震えている足。


「遥が待ってるからって。そう言って私よりあなたを優先するのよ!!」


怒りに狂ったサツキさんが怒鳴る。


静かなこの場所には大きく響く。


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