冷たい彼は旦那さま
隠した真実
「――…か。遥っ!」
誰かに呼ばれた気がして、顔を上げると
「……大地?千秋?」
気付いたらそこには大地と千秋が居た。
そして、泣き崩れる数人の女子が。
だけど、サツキさんだけがそこには居なかった。
地面には散らばった髪の毛。
「……ごめんなさいっ!」
何度も何度も謝る数人の女子の顔は真っ青だった。
「…話はあいつらに聞いた。早く来れなくてごめんな」
悔しそうに大地がクシャっと顔を歪める。
「遥っ!大丈夫!?」
涙でクシャクシャにな顔した千秋の暖かさが私を包んでくれる。