冷たい彼は旦那さま


少しずつ現実を認識していく。


「大丈夫だよ。二人とも…あり、がと、っ」


二人が来てくれたことに安心すると、体が震えて一気に涙が溢れ出す。


「ごめんね、遥ッ」


違うよ。誰も悪くないんだよ。


悪いのは全部私なんだもん。


二人は悪くない。


だけどね、痛いよ。心が痛い。


「二人にお願いがあるの……。この事は絶対翼さんに言わないで。絶対言わないって約束して欲しいの」


翼さんにだけは知られたくない。





< 285 / 427 >

この作品をシェア

pagetop