冷たい彼は旦那さま


「っ、」


やっとの事では離れた唇は、まだ熱を帯びている。


「やば。ハマりそう」


ツーっと翼さんの親指が私の唇をなぞる。


「つ、翼さん!」


もう無理。


鼓動がドクンドクンと脈を打つ速さを速める。


「ん?」


いっぱいいっぱいの私とは違って余裕な顔してる翼さん。


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