冷たい彼は旦那さま


「…翼さんと一緒だと心臓がいくつあっても足りません」


私はいつも翼さんに乱されてばかりだ。


小さな事でも、大きな事で。


「それ、俺の台詞」


こつんっとお互いの額を合わせる。


近い距離に戸惑った。


「翼さん……」


なんだか胸がぎゅーっと締め付けられた。


そっと翼さんの頬に触れる。


「なに?遥」


頬に触れている手に翼さんの手が重なる。


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