双子姉妹の胸キュン恋愛道!
「ここか…。」
そびえ立つ真っ白な外壁。
大きな鉄の扉の脇にある表札には『西大寺』と書かれてある。
初音は大きく深呼吸をすると、インターフォンを軽く指で押した。
『はい。』
インターフォンから女性の声が聞こえる。
「すみません、私、山崎初音と言います。」
自分の名を告げると、少々お待ちくださいませ、と告げられた。
こんなに大きな家、訪ねるだけで緊張するよ…。
暫く扉の前で待っていると、脇の小さな扉が開いて、初音が会いたかった人物が顔を出した。
「初音さん、久しぶりだね。」
サラサラの髪をなびかせながら、博人は軽く微笑んだ。
「突然ごめんね。」
「初音さんなら突然でも大歓迎だよ。」
「ねぇ、博人君。あなたに聞きたい事があるの。」
「初音さんの最初の男になれるのなら何を聞いて貰っても構わないよ。」
目線を外さず真っ直ぐに言ってくる。
「な、何て事言うの!?こんな外で言わないでよ。」
あぁ、また私、顔かなり赤くなってるだろうな。
「今のは冗談。さぁ、中へどうぞ。」