双子姉妹の胸キュン恋愛道!
「ちょっと、おとりこみ中、悪いんだけど…。」
うん?
左肩が痛い。
何だか叩かれている。
「誰よ、人が感情に浸っているのに。」
初音が自分の左肩に顔を向けると、琴音が虫眼鏡越しに覗き込んでいた。
「…あんたいつからここに居たのよ?」
「2時間前から。」
「早っ!授業どうしたのよ?」
「何だか、真剣に聞く気になれなくてね…。」
そういえば。
休み時間中に2組の教室から飛び出してぶつかったんだっけ。
その時琴音は泣いていた。
そして元樹君が切ない顔をしていた。
「琴音…。」
初音は全てを感じ取った。
「さっき、ぶつかった時…。」
「そう…。2組に行って…。」
琴音もついに真実に向き合ったんだ…。
「でもその前に1組に行って…。」
それでショックで授業受ける気になれなかったんだね。