あめのひ
ひざにかおをあてて彼は泣きつづけました。

「どうしたの?」

かおをあげてみたら犬がいました。

「きみを探してたんだ。」

「僕は雨犬だから、雨の日にしかいないんだよ。」

犬は彼によりそいました。

彼はまたおおつぶの涙をぼろぼろとこぼしてしまいました。

こんどは悲しかったからではなく嬉しかったからです。

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