あめのひ
そんな彼を一匹の犬が見かけました。

犬は「わんわん」と泣きながら彼に近づいていきます。

彼は目線を犬に向けました。

「どうしたの?」

彼は犬に尋ねられました。

「悲しいんだ。そらがとても悲しそうだから。」

ハンカチで目元を拭きながら彼は答えました。

「でも、そらは雨だから。だから泣いてるんだよ。」

犬はそう言いました。

それを聞いて彼は言いました。

「そらはね、今日だけ1人ぽっちなんだ。雨だからって泣いてるんじゃないよ。」
「1人ぽっちだから。」

ようやく涙を拭いた彼は犬に「おいで」といいました。
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