(仮)
も…もう…っ
いい人かと思いきや…なんてデリカシーの無い人なの!!
そ、そりゃしょうがないことだけど…
なんだか複雑な気分で服を脱ぐ。
ふと脱衣所の鏡に映る自分が目に入った。
とても肉付きが良い身体とは言えず骨が目立つ。
…やだなぁ。
自分でも長く見ていたくないのに、こんなのを見られたのか…。
……それに…
何か…昔、何かがあったような…
自分の身体にコンプレックスを抱く何かが。
また、掠れたフィルムのような映像が浮かび上がりそうになっては消えていく。
…いいや。
なんとなく思い出したくない。
私はため息をついてシャワールームに入った。
温かいシャワーを浴び、目を閉じる。
その間は何も考えずにいられた。
何も考えたくなかった。
思いっきり石鹸を使い全身を洗い流すと、随分とサッパリした気分になれた。