however close to you
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二日目も、午前中から部内戦が行われた。
グループ分けのリーグ戦で、各グループの一位四名が優勝トーナメントに進むという運びだ。
試合が長引いてしまうため、リーグ戦の全試合は一セットのみで行われている。
あたしは七戦中五戦を終えたところで、三勝二負と中の中の成績だった。これではトーナメントに行くことは出来なさそうだ。
「爽さんは今のところ何勝ですか?」
冷たいうどんをすすりながら、向かいに座る爽さんに話しかける。
今日のお昼ごはんは旅館が用意してくれたもので、うどんに天ぷら、おこわ、おまけにミニあんみつのついた豪華な食事となっている。
「俺?もちろん五戦五勝!」
爽さんは豪快に天ぷらを平らげている。
「…爽さんてそういうとこ憎たらしいですよね」
「あんだと、こら」
「だってー、普段ちゃらちゃらーのおふざけーのくせに、なんだかんだ運動神経いいんだもん」
「ははんっ、そこが俺様の魅力なのさっ。な?汐莉」
「え?ごめん、聞いてなかった」