however close to you
telling feeling
午後も部内戦は続いた。
すっかり身の入らなかったあたしは、残りの二戦を惨敗した。
片方は先輩相手で、もう片方はテニス経験者の同期相手だったから、どっちにしろ勝つのは難しかった。しかし、それにしても酷い内容だった。
爽さんは、残りも見事に勝ち、全勝でトーナメントに進んだ。
明日で合宿も終わる。明日の午前中にトーナメントを行って、お昼ごはんを食べたら終わりだ。
海はまだ白さを残しつつ、ほんのり暮れていく。
大広間では飲み会が始まっているが、あたしはなんだか輪の中に加わる気が起きなくて、ひとり浜辺で潮風に当たっていた。
青さを失い始めた海は、ぼおっと見ていると、白浜との境目がわからなくなる。
どちらからともなく溶け合って、ひとつになろうとばかりに。
爽さんと長い時間一緒にいられて、とっても楽しかった。いい思い出になった。
もう、終わりにしよう。
この合宿が終われば、爽さんはサークルを引退する。
「どうした?酔ったか?」