彼女が笑えば、世界は色づく。



一瞬、本当に死んだかと思ったけど
どうやら普通に浮いているだけのようだった。



目をつぶって、ユラユラと海面に浮かぶ姿はまるで人間ではない。





ほっそりとした、色白の長い手足が岩の上からも確認出来る。




「まじかよ」




そう呟いて、しばらくぷかぷかと気持ち良さそうに浮かぶ彼女を見ていた。





< 19 / 109 >

この作品をシェア

pagetop