彼女が笑えば、世界は色づく。




ぱっと横を見ると、森野蒼はゆっくりと椅子を引いて立ち上がった。





床と椅子が擦れる音が鳴り響く。





彼女はチョークを手に取ると、爽の答えの横に自分の答えを書き始めた。



何の迷いもなく、さらさらと書く。



彼女の大人っぽい字が爽の横に並ぶと、
汚さが余計に目立って恥ずかしくなってくる。






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