彼女が笑えば、世界は色づく。




「はい、正解。森野は相変わらずやねえ」





またゆっくりと椅子を引いて、彼女は座った。






頭、良いんだ。



先生は解説をしながら、答え合わせをしていた。




森野蒼はどんなに皆から見られていようと、下を向かない。




横も向かない。




ただ前だけ見ている。








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