彼女が笑えば、世界は色づく。




「俺、えっと…」



そうだ!あそこで森野蒼と出会ったんだ。

最後に見た、笑顔を思い出す。





「爽」

母親がゆっくりと歩み寄ってきた。



「ごめんなさい」

爽の前で母親が頭を下げたのだ。




「あなたのこと、何にも分かってなかった。何でもかんでも親の都合でごめんなさい」


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