彼女が笑えば、世界は色づく。




急に一体何が起こったのか分からない。
母親が頭を下げるなんて何があったのだ。



「部活動、やっていいよ。あなたはしたいことしなさい」




母親はそう言うと、フラフラと寝床へ向かって行った。






「あのね、綺麗なお姉ちゃんがお兄ちゃんのことおぶってきてくれたんだよ」


妹の無邪気な声にめまいが起こりそうになる。

中2にもなって、女子におぶってもらうなんて男としてどうなんだ。




確かに背は同じぐらいか、少し向こうのほうが高いけれど。





< 80 / 109 >

この作品をシェア

pagetop