彼女が笑えば、世界は色づく。
それに爽は華奢な方だったので、確かにおぶえないことはないけど………
「あのお姉ちゃん、お兄ちゃんの彼女?」
「馬鹿言ってないで早く寝ろよ」
妹を邪険に扱うと、むっとしたようにまとわりついてきた。
「お母さんに言ってたよ。
謝ることはあなたにもあるんじゃないですか?って」
「誰が?」
「だから、お兄ちゃんの彼女!
お父さんが急にいなくなって、一番寂しいのは誰か考えたことありますか?って」
マセた妹が冷やかすように言ってくるが
爽の頭の中は大混乱だ。