彼女が笑えば、世界は色づく。




爽は湯船で森野蒼の言葉を思い出す。



『海神(ワタツミ)はあんたかもしれんね』




海を司る神か。



僕は神なんかじゃない。



だけど、森野蒼から言われると
なんだか海も操れる気がする。





海でも操れれば、君と対等になれるかな



風を操る、森野蒼を思い出しながら、ぶくぶくと湯船に沈んだ。






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