三行ラブレター
軽い鞄を机の横にかけて、私はちぃにしか聞こえないぐらいの声で囁いた。
「最低最悪だよ、聞いてよ…」
「何々?面食いな夏樹には耐えられないぐらいの人だったの?」
「顔より性格でしょ!それに私は面食いじゃないよ」
机に突っ伏し、深いため息を零した。
あー、何でだろう。神様仏様女神様、私は何か悪い事でもしましたか?
深呼吸1つ。
「日向だったんだよ」
「…――――ハ?」
聞き返してきたちぃに私は顔を上げ「でしょ?やっぱそう言う反応になるでしょ?」と自嘲的に笑う。
ちぃには何でも話せる。
今のこの心境を全て聞いて欲しかったのだ。
日向が私の兄になった事の発端は
父の再婚にあった。