馬渕くん、馬渕くん。
これじゃまるで、あの先輩に運命感じたみたいじゃん.....。
ヤ、ヤダ。
私の運命の人は馬渕くんなの。
ってずっとずっと信じてきた。
あの先輩に運命感じた私も私だよ。
「みつきん?
どうだったのって聞いてるんだけど!」
耳もとで叫ばれ、ビクッと肩が揺れる。
なんか...今、私、絶望的だよ。
.....自分自身に。
「それが...告白する人を間違えちゃった」
思い切って言うと。
シ、シーン...
美綺が目を天にして私を見つめた。
「そ、それって馬渕くんじゃない人に告白しちゃったってこと?」
恐る恐る聞くように聞いてきた。
観念してこくこくと頷くと。
「ぷっ」
いきなり吹き出してケラケラ笑いだした。
って、今笑いますか?!
普通、
「それは辛かったね」
って慰めたりするんじゃないの?
「アハハハハ!
お腹いたいっ...みつきんっ」
廊下のど真ん中で笑い転げる美綺に、冷ややかな目で見つめるしかない私。