馬渕くん、馬渕くん。
私は背の高い、黒髪の男の子を早足で追いかけていた。
黒髪の男の子の隣には、いかにもチャラそうな人がひとり。
あれ?...馬渕くんってあんな人と絡んでたっけ。
そんな疑問が頭をよぎったけど気にしない。
きっと馬渕くんのことだ。
不良に絡まれて仕方なく一緒にいるんだわ。
そんな馬渕くんもステキ。
.....大好き!
自然と頬が緩む。
早歩きがだんだんスキップになってきた。
だって、もう馬渕くんが目の前にいるんだもん。
でも、今日はそれに混じってドキドキと胸が鳴る。
それはきっと馬渕くんに、今から気持ちを伝えるから。