馬渕くん、馬渕くん。





だんだん近づいてくる背中にワクワクしつつも、少しの緊張が私の中を駆け巡る感覚。




ああ、神様。

どうか私にもチャンスをください。


馬渕くんと一緒に手を繋いで帰ったり。

デートしたり。



...そんな関係になれますように。





そう心の中で祈る。






あと彼からの距離が1メートルもなくなって、私の心臓は最高潮まで達した。


いくら私でも、人生初の告白はさすがに足が震えちゃうな。



あー、

何て思われるんだろう。


って内心、不安がたくさんある。





ええい!

くよくよするなんて私らしくないわ!


いくと決めたらズバッといかなきゃ!!




ズンズンと足を運ばせ、私はさらに距離を縮める。


彼に手を伸ばし、袖をちょこんとつまんだ。



「あ、あの.....」




< 3 / 15 >

この作品をシェア

pagetop