馬渕くん、馬渕くん。
だんだん近づいてくる背中にワクワクしつつも、少しの緊張が私の中を駆け巡る感覚。
ああ、神様。
どうか私にもチャンスをください。
馬渕くんと一緒に手を繋いで帰ったり。
デートしたり。
...そんな関係になれますように。
そう心の中で祈る。
あと彼からの距離が1メートルもなくなって、私の心臓は最高潮まで達した。
いくら私でも、人生初の告白はさすがに足が震えちゃうな。
あー、
何て思われるんだろう。
って内心、不安がたくさんある。
ええい!
くよくよするなんて私らしくないわ!
いくと決めたらズバッといかなきゃ!!
ズンズンと足を運ばせ、私はさらに距離を縮める。
彼に手を伸ばし、袖をちょこんとつまんだ。
「あ、あの.....」