その1%に ..
覚えられてる何て期待もしてなかったけど
一応同じ部活だったわけだしなんせ貴方部長じゃ...
まあうちの高校(洛東高校)はバスケの強豪校で
部員も男女合わせて106人という大人数。
練習もうちは特別で男女混合で行っている。

その中心にいつもいるのは早川先輩で。
ギャラリーには女子、女子、女子。
体育館に響く部員の声が黄色い声援でかき消されて行く程。


なんて苦笑いを浮かべたままの私に
「どうしたの?」
と首を傾げたまま一歩前に出る。
私との距離50cm...


「あ、すみません。成海爽空、です」


少し俯いた状態で名前を言ったら


「ーーくっ、ははっ」

いきなり笑い声が聞こえてきて
反射的に顔をあげると笑いをこらえきれず口元を抑えて笑ってる先輩。


「..何がおかしいんですか?」


何をしたわけでもないのにいきなり笑われたら
当たり前にムッときて。


「ごめんごめん、少しからかっちゃった。知ってるよ、爽空ちゃん」


なんて笑うもんだから
胸が跳ね上がるのが全身に伝わってくる。
気付かれないように
キッと先輩を睨むと ごめんね? と私の頭に手を置いた

さらに大きく揺れる心臓は止まることを知らない。

別に恋愛的に好きってわけじゃない、
むしろ苦手なタイプ。
ただ私が優しくされるのに弱いだけで。

だからもう
.. 優しくしないで 、
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop