夏恋ミラクル
「七瀬くーん!」
前の方から女の子の声が聞こえてきた。
うちの学校の人かな?と思っていると目の前に現れた子は
少し肌が小麦色で、浴衣を着て、ゆるく三つ編みをした見覚えのない女の子だった。
この子誰なのかな?と内心思いながら見つめていると
「あっ!芽衣ちゃんじゃん!
ってことは……」
と七瀬くんが反応して手を振っていて彼の友達であることに気付いた。
でもその子の名前を呼んだことにあたしはちょっとモヤモヤした。
だって……あたしのこと七瀬くんは苗字でしか呼んでくれないから。
ふくれっ面になりたいのを抑えていると……