夏恋ミラクル
「そういう関係だよっ!それに俺はどっかの誰かさんと違ってヤキモチ焼いて
怒ったりしないからバレないんだもんね~!
芽衣ちゃんまたね!」
七瀬くんはそれだけ言うと言い逃げするかのようにあたしの手を引いて歩き始める。
「ばいばい!」
「……明日の部活覚えてろよー!絶対2年のみんなにバラしてやるから!」
2人の言葉を聞いても七瀬くんは振り向かずに歩き続けている。
彼の表情を見ると、バラされると言われて焦った顔しているかと思ったら
イタズラな笑みを浮かべながらあたしの方を見て
「ばれちゃった!」
と言ってちょっとうれしそうにも見えた。