【短編】思い出
――――


式が終わり、俺と慧は校舎の前に来ていた。


卒業生はだいたいここに居て泣いてる奴とか告白されてる奴とか・・。


人それぞれに“最後”を過ごしていた。


「俺たち卒業しちゃったなー・・。」


慧は卒業証書を見て呟いた。


「もうここで授業受けられないんだなー・・。」


俺は校舎を眺めながら呟いた。


たった少ししかこの学校に居なかったけど・・それなりに愛着?みたいのがある。


「そだ。これ交換しねぇ??」


慧は突然制服を指さした。


「はぁ?」

「だぁかぁらここ!!」


そう言ってボタンを取って俺に見せてきた。


これって・・・
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