レディ・リズの冒険あるいは忠実なる執事の受難
レディ・メアリの屋敷には、毎日ロイを使いとして走らせている。自分で商売を営んでいるエリザベスは、何かと忙しく、毎日往復しなければ仕事が滞ってしまうのだ。
レディ・メアリの屋敷から大急ぎで帰ってきたロイは、巨大な袋をパーカーに差し出した。
「……はい、パーカーさん。これ、持って帰って棚に戻しておけって。パーカーさんならどこにしまえばいいかわかるって言ってたよ。それから、こっちが指示書だって」
「ありがとう。助かったよ――うーん、マギーがいないとなると少し忙しくなるな……」
エリザベスからの指示書を見て、パーカーは苦笑いした。
五枚の便せんにぎっしりと指示が書かれている。中には伯爵家のタイプライターを拝借して打ったのだろう。三通の手紙も一緒に届けられて、それぞれ宛先を書いて投函するようにと指示があった。
本来の執事としての仕事の他に、エリザベスの助手としての仕事も入るから、パーカーの日常は常に慌ただしいのだ。
主がいない間、忙しいながらも少しはのんびりできるかと思っていたのにそれは甘かったらしい。
レディ・メアリの屋敷から大急ぎで帰ってきたロイは、巨大な袋をパーカーに差し出した。
「……はい、パーカーさん。これ、持って帰って棚に戻しておけって。パーカーさんならどこにしまえばいいかわかるって言ってたよ。それから、こっちが指示書だって」
「ありがとう。助かったよ――うーん、マギーがいないとなると少し忙しくなるな……」
エリザベスからの指示書を見て、パーカーは苦笑いした。
五枚の便せんにぎっしりと指示が書かれている。中には伯爵家のタイプライターを拝借して打ったのだろう。三通の手紙も一緒に届けられて、それぞれ宛先を書いて投函するようにと指示があった。
本来の執事としての仕事の他に、エリザベスの助手としての仕事も入るから、パーカーの日常は常に慌ただしいのだ。
主がいない間、忙しいながらも少しはのんびりできるかと思っていたのにそれは甘かったらしい。