這い出ろ!サダ子さん
「いぃぃいぃいぃいぃぃやぁぁあぁぁあぁあぁぁぁぁあぁっ!」

絶叫する俺を素早く捕まえて。

「逃がさないんだから」

貞子は部屋の中に引き摺り込む。

手を伸ばし、外界に助けを求めるように虚空を摑もうとするも、その手は空しく空を切るばかり。

やがてその手も引き摺り込まれ。

バタン!と。

部屋のドアは閉じられる。

もう悲鳴すら聞こえない。

引き摺り込まれた俺は、口を塞がれ、声を封じられ、貞子のなすがままにされる…。
















それほど熱烈なキスだった。











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