イジワルなキミの腕の中で
「どうせ私には可愛げがないですよーだ!」
「すねんなよ。そうは言ってねーだろ」
クスクスと先輩はまだ笑っている。
言ってなくても見てればわかるもん。
「…………」
ムシしてシャーペンを握った。
いいもん。
どうせ私はドジでマヌケでバカで……。
かなり抜けてる奴だよ。
そんなの自分が一番良く知ってる。
投げやりな気持ちでノートにシャーペンを走らせた。
「スペル間違ってる」
「…………っ」
バカさ丸出しの自分が情けない。