イジワルなキミの腕の中で


「微妙な乙女心です」



「なんだよそれ。わけわかんねぇ」



「微妙な乙女心ですから航希先輩にはわかりませんよ」



さらにプイとそっぽを向いてやった。



視線をひしひし感じるけど、目を合わせないようにして唇を尖らせる。



あーあ。

可愛くないよね。

今の私。


でもでも

乙女心をわからない先輩が悪い。



好きな人にはいつだって可愛く思われていたいのに。



からかわれてばかりじゃ嫌だ。


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