イジワルなキミの腕の中で
わからない。
何を考えてるのか。
「いーい?」
ぼんやり考え込んでいると、それを邪魔するかのように玲奈の声が聞こえた。
「家に誘われても簡単に行っちゃダメ!」
玲奈はまるで子どもを叱るお母さんのようにビシッと言った。
「で、でも普通に遊びに行くくらい平気なんじゃ……」
「ダメ!」
ひぇー!!
こ、怖いよ。
「デートは家以外ですること!家に行っていいのは二人きりじゃない時ね」
「…………」
眉を吊り上げて怒る玲奈は本気で私のことが心配なようだ。