オレンジの片想い

でも、奇跡的と言ったって、頭が悪いわけではないと思う。必死に勉強しても落ちてしまう子だっていた中で、受かったんだから。



「大丈夫だよ、きっと。わたしだってそうだもん。最初のうちに全力出して頑張ったら後気抜いても、それが"普通"になるだけなわけだから、慣れるでしょ?.....たぶん。」




自分の考えを述べた最後、考えが違っていたりしたら、と思って自信のない声になってしまった。


反応がないのでちらりと隣を見ると、予想外にも小夏ちゃんは目を輝かせていた。



「.....なるほど!それいいね!」



満面の笑みで、賛同してもらえた。

わたしの考えが伝わっていたようで、ほっとする。



「よかった。伝わって」


「ありがと、全力でやるよ!んで、普通に戻る!急降下したら....まあその時はその時だ」



笑顔につられて、わたしも微笑む。



「雪葉ちゃんは何が得意とかあるの?」


「ん?わたしは....英語かな?他は普通」


「そうなんだ!あたし英語苦手~。いちばんは数学なんだけどね!あれとは、仲良くできない。友だちになれない!」


「あはは、友だちって」
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