オレンジの片想い
次の日。わたしはひなせちゃんも連れて早速月菜のところへ行って、仮入部について訊きに行った。
「おお、雪葉とひなせちゃん。どしたのー?」
わたしたちに気づいた月菜が顔の横で手を振る。彼女の隣に彩ちゃんがいるのが、もう定着してるなあ。
「月菜って部活何か入ったりする?そういえば知らないなって思ってさ」
「部活?んー、たぶん入んないかな。雪葉は写真部でしょ?」
「そっかー。うん。写真部ね、いい感じだよ」
「おおー!」
やっぱり、部活入らないのかあ。
彩ちゃんにも訊いてみると、彼女もひなせちゃんと同じで書道部に入るつもりだそうだ。たぶん、ひなせちゃんと同じ部活にしようって言っているんだろう。
チャイムが鳴って、教室に戻る。
陽翔にも訊こうと思っていたのが、タイミングを見失って訊く事が出来ずに、放課後になってしまった。
...まあいつでもいいし、いっかあ。
今日もまた、写真部の部室へ足を運ぶ。
「こんにちはー」
「おお!雪葉ちゃん、今日も来てくれたんだ。いらっしゃい!」
「ふふふ、雪葉ちゃん含め部員候補が2人になったねぇ」
ん?わたし以外に誰か来たって事?
誰だろうと部室をキョロキョロ見回すと、男子が4人いることに気づく。部員候補って、男子?
...って、あれ。
「あ、陽翔?」