オレンジの片想い

次の日。わたしはひなせちゃんも連れて早速月菜のところへ行って、仮入部について訊きに行った。



「おお、雪葉とひなせちゃん。どしたのー?」


わたしたちに気づいた月菜が顔の横で手を振る。彼女の隣に彩ちゃんがいるのが、もう定着してるなあ。



「月菜って部活何か入ったりする?そういえば知らないなって思ってさ」


「部活?んー、たぶん入んないかな。雪葉は写真部でしょ?」


「そっかー。うん。写真部ね、いい感じだよ」


「おおー!」



やっぱり、部活入らないのかあ。

彩ちゃんにも訊いてみると、彼女もひなせちゃんと同じで書道部に入るつもりだそうだ。たぶん、ひなせちゃんと同じ部活にしようって言っているんだろう。



チャイムが鳴って、教室に戻る。



陽翔にも訊こうと思っていたのが、タイミングを見失って訊く事が出来ずに、放課後になってしまった。


...まあいつでもいいし、いっかあ。



今日もまた、写真部の部室へ足を運ぶ。



「こんにちはー」


「おお!雪葉ちゃん、今日も来てくれたんだ。いらっしゃい!」


「ふふふ、雪葉ちゃん含め部員候補が2人になったねぇ」



ん?わたし以外に誰か来たって事?

誰だろうと部室をキョロキョロ見回すと、男子が4人いることに気づく。部員候補って、男子?


...って、あれ。




「あ、陽翔?」
< 181 / 281 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop