オレンジの片想い
ありがとう、恋心
今になって思い返せば、どれも輝いていたなと思う。
3学期に入っても、わたしと蒼真、そして陽翔との関係は変わらなかった。
何をしていても、友だち未満で。
そんな生活にも慣れというものはやってきて、それが当たり前に変わって、気にすることもなくなっていった。忘れられる日が来るなんて想像もできなかったから、案外すんなり受け入れられるものなんだなと少し驚いた。
そのままでわたしたちは進級。
2年はまたひなせちゃんと同じクラスで、ふたりですごく喜んだ。
3年はひなせちゃんと離れちゃって、だけど月菜と同じクラスになれて、運がいいなってまた喜んだ。ひなせちゃんとは、クラスが離れてもずっと交流を持ち続けていた。
だけど2年も3年も、蒼真と陽翔とは同じクラスにはならず。
陽翔は部活が同じだから、必要なことばかりだけど少しは話す。でも、蒼真との関係は一切なくなってしまった。
噂は、何度も聞いたけどね。
小夏ちゃんと、ラブラブだって。そんな、嬉しい噂。
そしてそのまま、何も大きなことは起こらずにわたしの高校生活は幕を閉じた。