オレンジの片想い

そして今日から中間試験1週間前。今日が来るまでの3日間が長いように感じた。



朝顔を合わせて、放課後のことについて相談し、場所は図書室に決まった。理由はエアコンが設備されていて涼しいからなんだけど。



放課後になるまでわたしはソワソワして落ち着かなかった。緊張もあるけど、それ以上に楽しみで。



勉強がじゃなくて、蒼真と居られることが....。



自分で考えて恥ずかしくなってきたから、わたしはそこで考えるのをやめた。



そしてついに、放課後。



「雪葉、行こ。席なくなる前に」



「はーい」



蒼真に急かされて、急いでかばんに教科書やらノートやら、勉強道具を詰め込み教室を出た。



図書室はまだ人は数人しかおらず、わたしたちは教室の隅の机を使うことにした。椅子に腰掛け、とりあえず筆箱を出した。



「さて、何からやりますか」



「俺全教科やばいです、先生」



「えっ?うーん、では1週間あるので1日1教科。もう1日は復習に使って、前日は前日の教科を詰めましょうか」



「よろしくお願いします先生」



「....先生って言うのやめよう」



「何恥ずかしがってんですか先生」



「教えないよ」



「ごめんなさい」

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