神様のおもちゃ箱
ムクな寝顔とカレの視線
「何で家なんだよ!!」
「いーじゃん、別にぃ!皆でやった方がはかどるでしょ!ねー、輪ちゃん」
「うん。健吾、飲み物よろしく」
試験が来週に迫り、なぜか望乃&輪が俺の部屋で資料やらテキストやらを散らかしている。
そんでなぜか俺は今飲み物を用意……させられ中。
せめてアポとれや、お前ら。
「あ、氷いれてねー」
「……へいへい」
カランッと氷がグラスに三つずつ入る。
そしてそこにつがれるのは、「カルピス」。
俺はキッチンに立ちながら、ちらっとテーブルの方を見た。
望乃が輪に勉強を教えてもらっている。
いつも通りの望乃だ。
偉そうな態度も、調子よさも、笑うと三日月になる目も。
そしてやっぱり、輪は望乃に優しい。
色々考えこんでから、俺はジュースをテーブルに運んだ。