神様のおもちゃ箱
俺は小さくなって小さくなって、子供のようにすすり泣いた。
みじめな気持ちは俺を打ちのめした。
晴れない心を抱えたまま、俺は残りの授業をさぼって大学を出ると、由紀子さんからメールが来ていた。
『洗濯機が壊れたから、来て』
由紀子さんに会うのが怖い。
何かが変わってしまうのかな。
終わってしまうのかな。
続いていかないのかな、俺たちの未来は。
その答えが、たまらなく怖い。
だけど、それを押しのけてでも、今、由紀子さんに会いたいんだ。
会って、あの笑顔を見たい。
俺の手が届かなくなる前に。
俺の声が届かなくなる前に。
俺は足早に由紀子さんのマンションへと向かった。