神様のおもちゃ箱
最悪の目覚め
「いでっ!」
朝、机の脚に頭をぶつけて目を覚ました。
じんじん。
「い…ってぇー…」
最悪の目覚め。
19年間生きてきて、一番、最低最悪の朝だ。
頭を抑えながら何だか、あくびする気も起きない。
携帯が鳴ったがすぐ切れたので、アラームではないと分かった。
多分メールだ。
俺は寝そべったまま机の上に手を伸ばしたが、うまい事キャッチ出来ず、ガシャンと携帯を床に落としてしまった。
「くっそ…ぉぉ」
負けてたまるか「よっ」とストラップに指を引っ掛けてそれを拾い、画面を開いた。
『もう二限始まるよ!』
という望乃からのメールだった。
俺は画面の右上に目をやる。
時間は10時19分。
二限は、45分からだ。
「やっべ……」
寝癖頭をさすりながら体を起こすと、腰やらケツやら体の節々が痛んだ。
俺は顔をしかめながら、じーさんの様に腰を丸めて重い体を起こした。
そして、目線はゆっくりとベッドへ。
そこには気持ち良さそうに眠っている由紀子さんの姿があった。