神様のおもちゃ箱

―…

「可愛かったなー望乃ちゃん!何か、ちょこまかしてて、何かもう名前からして可愛い」

「……ですねー」


あーあ。


食べ終わり、望乃とも別れた後、俺と由紀子さんは駅に向かってプラプラ歩いた。

右手に持った六冊の写真集が入った袋がだんだん重くなってきて、左手に持ち直す。


由紀子さんはビールを飲んで軽く酔っていて、少しテンションが高い。

そういえば出会った日も、由紀子さんは酔っ払ってた。



「由紀子さん、ちょっと涼んでいきません?」

「あ、そうだね」


俺は傍にあった公園を指差した。

自動販売機でお茶を買い、ブランコに二人腰掛けた。


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