神様のおもちゃ箱

って、そんな事を思ってしまう自分に、自己嫌悪。

深い深いため息が出る。


好きなら、年の差なんて関係ないはずなのに。


これじゃ、由紀子さんとお互い様じゃん――。


でも、やっぱり会いたくて、同窓会の二次会に参加せずに、俺は由紀子さんのマンションへと向かっていた。

今、22時16分。



マンションの玄関の所の灯りが、ぼんやりと暖色に光っている。

俺はそわそわと一つ自動ドアを通る。


やっぱまだ慣れない、ここのセキュリティー。

住んでる人からしたら安心だけどさ。


何も悪い事してないのに、防犯カメラをちらちら見ちゃったりして、怪しい人物になってしまう、俺……。



ゆっくりと確認しながら、由紀子さんの部屋の番号を押す。


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