エリートな彼に恋してる。(更新停止中)
「柑奈」
彼が耳元でそう囁いた気がした。
眩しい光で目を覚ます。
そして、飛び起きた。
頭が割れるように痛い。
そして、胃が焼けるように熱い。
あたしは馬鹿だ。
また酔っ払って倒れたんだ。
だけど、あたし……
「起きたか?」
不意に声が聞こえ、布団を剥ぎ取られる。
そして、彼は乱暴にシーツを引っ張り、洗濯機に放り込む。
その様子を見て、はっとした。
あたしはなぜか、奏の家にいる。
もしかして……
そう思って身体を見るが、昨日の服を着ている。
どうやら、ヤってはいないらしい。
だけど、二度目の失態。
また飲み過ぎで、奏に迷惑をかけた。
「あの……」
遠慮がちに言うあたしを睨み、
「あぁ!?」
露骨に顔を歪ませる奏。
かなりご立腹だ。